平岩弓枝の新・御宿かわせみシリーズ第三巻『花世の立春』を読了

令和5年1月29日、平岩弓枝の『花世の立春 新・御宿かわせみ』を読み終えた。新・御宿かわせみのシリーズ第3巻である。

表題作はあと七日で立春という朝の場面から物語が始まる。この「花世の立春」では花世と源太郎の結婚の様子が描かれる。無駄なくテンポ良い文章の中でユーモラスで人情味あふれる場面が語られていく。

表題作とともに印象に残ったのは最後に収録される「抱卵の子」。大雨の中転んだ千春を助けた若者は実母を探しに東京に訪れており、長助をはじめとしたメンバーが彼の母親探しに協力することになる。

昨日、藤沢周平の『海鳴り 上巻』を読んだのだが、そこでの登場人物の移動手段として駕籠が描かれていた。本作『花世の立春』には、人々の交通の手段として人力車が登場する。江戸・東京の生活文化の変化が興味深く思われた。

〈藤沢周平の『海鳴り 上巻』を読んだことについての記事〉

藤沢周平の『海鳴り』の上巻を読了

ほか、物語の背景として、明治政府による「(以下引用)レンガ造りの不燃建築による都市計画(引用終わり)」(T.J.ウォートルスが設計を依頼される)、そのきっかけとなった明治5年の大火(2月26日)のことが説明されており、印象に残る。

平岩弓枝著/花世の立春 新・御宿かわせみ 3(文藝春秋、2010年)

〈参考ページ〉

登場人物の名前の漢字表記については次のページを参考にさせていただきました。

ウィキペディア 新・御宿かわせみ

(敬称略)

(『花世の立春』はサピエ図書館の点字データで読みました。点訳ボランティアの皆様と関係者の方々に感謝申し上げます。)

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