ボルヘスの『ブロディーの報告書』などを読了

令和5年3月27日(月)、次の二冊を読み終えた。kindle版をiPhoneのVoiceOver機能で聴く。

1.J.L.ボルヘス著、鼓直訳/ブロディーの報告書(岩波書店、2018年)

2.阿満利麿著/法然を読む 「選択本願念仏集」講義(KADOKAWA、2013年)

〈感想、メモ〉

1.J.L.ボルヘス著、鼓直訳/ブロディーの報告書(岩波書店、2018年)

ボルヘスの短編小説集。「じゃま者」、「卑劣な男」、「ロセンド・フアレスの物語」、「めぐり合い」、「フアン・ムラーニャ」、「老婦人」、「争い」、「別の争い」、「グアヤキル」、「マルコ福音書」、「ブロディーの報告書」の11作品と巻末に鼓直による解説が収録される。

著者の「まえがき」において、ここで書こうとしたものは「ストレートな短編(本文中の表現)」であったという事が語られている。

特に「めぐり合い」が印象的だった。「めぐり合い」は1910年の事件を描いたもの。このストーリーが語り手によって話される時点において、この短編の主人公たちはすでに亡くなっている。主人公はマネーコ・ウリアルテとダンカンの二人。この短編の語り手は事件の目撃者。あるバーベキュー・パーティーに語り手とそのいとこが参加する。その家には多くのナイフが陳列されていた。トランプの勝負をしていた主人公たちの間にもめごとが起こる。それは決闘に発展する。以上、あらすじ。ブログ執筆者はもめごと等の物語はあまり好まないのだが、この作品はその独特の雰囲気、展開と最期に語られるエピソードを面白いと感じた。

この「めぐり合い」のほか、サン・マルティンの話題が登場する「グアヤキル」、「(以下引用)事件が起ったのは一九二八年三月の下旬、フニン郡も南のほうのラ・コロラダ農場でのことである。(引用終わり)」という書き出しで始まる「マルコ福音書」も面白いと思った。

2.阿満利麿著/法然を読む 「選択本願念仏集」講義(KADOKAWA、2013年)

先日読み終えた吉川英治の『親鸞 全一冊合本版』(講談社、2013年)において、法然の姿が鮮やかに描かれていたので、何か法然の本を読もうと思い、この『法然を読む』を読んだ。

〈吉川英治の『親鸞』を読んだ記録を含む記事〉

吉川英治の『親鸞』などを読了

「まえがき」において、法然と親鸞の浄土仏教が、「これからの人類社会の形成(本文中の表現)」において意義があると著者が考えていることが述べられる。

思想史的な部分、同時代人たちと法然との関係などが印象に残った。

令和5年3月の時点でkindle unlimitedで利用可能。

(敬称略)

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