アリストテレスの『詩学』などを読了

令和5年5月4日から9日までの期間に次の本を読み終えた。1,3,6はkindle版をiPhoneのVoiceOver機能で聴いた。

1.アリストテレス著、三浦洋訳/詩学(光文社、2019年)

2.中村うさぎ、マツコ・デラックス著/うさぎとマツコの往復書簡(毎日新聞社、2010年)

3.高木桂蔵著/客家(講談社、2012年)

4.清水正道著/定年後の一風景 中国福建省での一年

5.佐藤優著/官僚階級論 霞が関といかに闘うか(にんげん出版、2015年)

6.道元著、藤井宗哲訳・解説/道元「典座教訓」 禅の食事と心(KADOKAWA、2013年)

〈感想、メモ〉

1.アリストテレス著、三浦洋訳/詩学(光文社、2019年)

アリストテレスによる創作論。「ストーリーの創作論」という副題がつけられている。

2.中村うさぎ、マツコ・デラックス著/うさぎとマツコの往復書簡(毎日新聞社、2010年)

2009年6月28日号から「サンデー毎日」に連載された中村うさぎとマツコ・デラックスの往復書簡と対談が収録される。

3.高木桂蔵著/客家(講談社、2012年)

1966年に香港に留学していた著者はそこで客家と出会ったと言う。著者が知り合ったその客家の男は、他の香港人とは多くの点で異なっていた。著者はそれ以後、興味を持って客家の人々と付き合うこととなる。

この本では、客家の文化、思考や行動、歴史における客家の人々といった事柄が語られる。

再読。今回は太平天国の中心人物たち(洪秀全、楊秀清ら)について書かれた部分、ニクソン訪中と客家ネットワークについて書かれた部分(陳香梅らについて語られる)が面白く感じられた。

4.清水正道著/定年後の一風景 中国福建省での一年

福建省泉州の日本語学校で当時60台だった著者が勤務した時の体験談が綴られた本。

鄭成功の父親の鄭芝龍の出身地でもある泉州。この市はかつては国際都市であったが、著者の勤務した2004年にはその面影はなかったとのことである。泉州の地理、町の様子など、興味深く読んだ。

5.佐藤優著/官僚階級論 霞が関といかに闘うか(にんげん出版、2015年)

導入部に、「無知蒙昧な国民を支配するのは自分たち偏差値エリート」と題された部分がある。この書籍では、「官僚の内在論理」が解説される。その上で、そのような内在論理を持つ官僚とどう向き合うかということが、カール・バルト、ハーバーマス、柄谷行人という三人の理論から思考される。

〈関連記事 加藤常昭の著作『説教者カール・バルト』(日本基督教団出版局)を読んだ記録を含む記事〉

加藤常昭著『説教者カール・バルト』などを読了

エルンスト・トレルチ(1865~1923)について書かれた部分が面白かった。

6.道元著、藤井宗哲訳・解説/道元「典座教訓」 禅の食事と心(KADOKAWA、2013年)

先日読んだ中野孝次の著作『道元断章』(岩波書店)でもその中の話が紹介されていた『典座教訓』の原文、解説が収められているのが今回読んだ『道元「典座教訓」 禅の食事と心』である。藤井宗哲の原稿に柿沼忍昭が一部評釈と校正を行ったものである。それらに加え、藤井宗哲によるレシピが「修行定食」が収められている。

〈関連 『道元断章』を読んだ記録を含む記事〉

松岡心平著『能の見方』などを読了

(敬称略)

(『うさぎとマツコの往復書簡』、『定年後の一風景』、『官僚階級論』の三冊はサピエ図書館の点字データで読みました。点訳ボランティアの皆様と関係者の方々に感謝申し上げます。)

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