阿部謹也著『中世賤民の宇宙』を読了

令和4年12月17日、阿部謹也著『中世賤民の宇宙 ヨーロッパ原点への旅』(筑摩書房)を読み終えた。kindle版。iPhoneのVoiceOverの読み上げ機能で聴く。後半にはエッセイや講演録も収められる。解説は大黒俊二。

著者は西欧において差別がなぜ起こったのかを探る。キリスト教以前の宇宙観がキリスト教により変化する事が語られる。その変化の中で例えば汚物を扱う職種が賤視を受けるようになる。

また、「死者の社会史」では中世ヨーロッパにおける死生観を知ることができる。遺言書の歴史など、興味深い。この章ではフィリップ・アリエスの論も紹介される。

(敬称略)

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