渡部昇一と高山正之の対談『渡部昇一の世界史最終講義』を読了

令和5年3月24日(金)、次の二冊を読み終えた。kindle版をiPhoneのVoiceOver機能で聴く。また、どちらも令和5年3月時点でkindle unlimitedで利用可能。

1.渡部昇一、高山正之著/渡部昇一の世界史最終講義 朝日新聞が教えない歴史の真実(飛鳥新社、2018年)

2.築山節著/いくつになっても、脳は磨ける 「アンチエイジング脳」読本(講談社、2014年)

〈感想、メモ〉

1.渡部昇一、高山正之著/渡部昇一の世界史最終講義 朝日新聞が教えない歴史の真実(飛鳥新社、2018年)

渡部昇一(1930~2017)と高山正之(1942~)との対談本である。

昨日読了した田母神俊雄の著作『ほんとうは危ない日本』(PHP研究所、2012年)の中でも触れられていたパリ不戦条約(ブリアン=ケロッグ協定)について本書でも語られていた。条約の反対派に対するケロッグの米議会における答弁が紹介されており、興味深い。戦争といっても、自衛のためのものは含まれない、としている。そこで自衛という言葉の範囲が議論されるのだが、ケロッグはそこには敵軍が国境を超えることだけでなく、「経済的脅威(本文中の表現)」も含む、と答える。つまりこれは第二次大戦前の日本が置かれた状況であり、それは主張すべきであると言う(渡部の発言パート)。

〈田母神俊雄の『ほんとうは危ない日本』を読んだ記録を含む記事〉

田母神俊雄著『ほんとうは危ない日本』などを読了

プラット修正に関する部分も興味を持って読んだ。三好徹の著作『チェ・ゲバラ伝』(文藝春秋、電子版2014年)の中にも、その条約が押しつけられたことが記されている。

プラット条項(または修正)は提案した米上院議員のオービル・H・プラットにちなんだ名称。米軍の駐屯する基地としてグアンタナモを提供するということが含まれる。このようなキューバの姿に日本人は既視感を感じることだろうとこの部分の発言者である高山はい言う。

〈『チェ・ゲバラ伝』を読んだ記録を含む記事〉

三好徹著『チェ・ゲバラ伝』などを読了

2.築山節著/いくつになっても、脳は磨ける 「アンチエイジング脳」読本(講談社、2014年)

タイトル通り、脳の老化を防ぐ生活習慣などが書かれた本である。また、むしろ、脳が「いくつになってもゆっくりと成熟する可能性(本書「まえがき」での表現)」を秘めていることが説かれている。

(1)著者が変化(職業、住環境など)を推奨していること、(2)日ごろの行動を数字などで管理することが良いとしていること(例えば万歩計などで歩数を具体的な数字として認識することなど)、(3)脳は社会の中で働くということを考えて一人で行うトレーニング(単純計算など)よりも社会における経験(外出など)を脳のトレーニングとして推奨しているということなどが印象に残る。

また、以前に読んだジョーダン・ピーターソンの著作、『生き抜くための12のルール』において起床時間を一定させることの必要性が説かれていたが(ジョーダン・ピーターソンは心理学者である)、本書においても著者は起床時間を一定させることが望ましいと言う。この共通点は興味深く思われた。

〈ジョーダン・ピーターソンの『生き抜くための12のルール』を読んだ記録を含む記事〉

ジョーダン・ピーターソン著『生き抜くための12のルール』などを読了

著者築山節は1950年愛知県生まれ。脳神経外科専門医。

〈参考分権〉

田母神俊雄の著/ほんとうは危ない日本(PHP研究所、2012年)

三好徹著/チェ・ゲバラ伝(文芸春秋、2014年)

ジョーダン・ピーターソン著/人生というカオスのための解毒剤 生き抜くための12のルール(朝日新聞出版、2020年)

(敬称略)

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