江國滋著『イタリアよいとこ』などを読了

令和4年11月21日、次の二冊を読み終えた。

1.イーデン・フィルポッツ著、武藤崇恵訳/赤毛のレドメイン家(東京創元社、2019年)

2.江國滋著/イタリアよいとこ(新潮社、1997年)

〈感想、メモ〉

1.イーデン・フィルポッツ著、武藤崇恵訳/赤毛のレドメイン家(東京創元社、2019年)

長編推理小説。面白い。物語はスコットランドヤードの刑事マーク・ブレンドンのダートムアでの休暇の場面から始まる。主要登場人物のピーター・ギャンズの描写が鮮やかである。解説は杉江松恋。

2.江國滋著イタリアよいとこ(新潮社、1997年)

イタリア旅行記。1993年5月にローマ郊外のレオナルド・ダ・ヴィンチ空港に到着した翌日からこの本は始まる。冒頭部分では、著者のそれまでのイタリア訪問ではナポリにもヴェネツィアにも訪れなかったが、この’93年の訪問では両方に行く予定であることが語られる。

著者は俳人でもあり、フィレンツェのアルノ川近くを散歩し、句作する場面がある。

著者が携行していた岩倉具視の岩倉使節団の見聞録である『米欧回覧実記』からしばしば引用が行われる。

ヴェネツィアでは、終着駅であるサンタ・ルチア駅前の様子などが描写される。駅前の広場が運河に面していると記されている。

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ヴェネツィアのパートの中では、パラッツオ・ヴェンドラミン・カレルジについての部分が印象的だった。ワーグナーが亡くなった館なのだそうだ。

(敬称略)

(上の二冊はサピエ図書館の点字データで読みました。点訳ボランティアの皆様と関係者の方々に感謝申し上げます。)

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