岩城けいの小説『さようなら、オレンジ』を読了

令和5年1月16日、岩城けいの小説、『さようなら、オレンジ』(筑摩書房、2015年)を読み終えた。点字データの底本となっているのはちくま文庫である。

この小説の主人公はサリマというアフリカからオーストラリアに来た女性である。人種や言語などの問題でサリマは様々な困難に遭う。物語の中ではサリマの行動や内面が描かれる。

自らのできることに真剣に取り組んで問題を解決していく主人公の姿は感動的である。

また、主人公サリマのほかにも魅力的な登場人物が多く登場する。サリマが英語を学ぶ教室の教師やクラスメイト達、主人公のクラスメイトの日本人女性の住むアパートの住人であるトラッキーなど。

サリマは混乱する母国から離れなければならなかった。異なる人種、言語の土地で暮らさなければならない子とは大きな不条理である。だが、サリマは自らの生き方と周囲の良き人たちの支えにより、彼女の生活に秩序を取り戻していく。

今回の点字データの底本の文庫には解説が付されていた。解説者は小野正嗣。書き手の立場からであるのか、日本人作家がアフリカ人女性の内面を描くことのむつかしさについて指摘していた。

著者紹介によると、著者岩城けい(Iwaki Kei,1971~(※参考ページ参照))は大阪生まれ、この著作の発行時点で在豪20年であるとのこと。

〈参考ページ〉

ウィキペディア 岩城けい

(敬称略)

(『さようなら、オレンジ』はサピエ図書館の点字データで読みました。点訳ボランティアの皆様と関係者の方々に感謝申し上げます。)

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