喜安幸夫著『女鍼師 竜尾』などを読了

令和4年12月15日、次の二冊を読み終えた。

1. 金子成人著/付添い屋・六平太 龍の巻 留め女(小学館、2014年)

2.喜安幸夫著/女鍼師 竜尾(二見書房、2017年)

〈感想、メモ〉

1. 金子成人著/付添い屋・六平太 龍の巻 留め女(小学館、2014年)

時代小説。「雨祝い」、「初浴衣」、「留め女」、「祝言」の4話が収められる。人身売買、強制労働の犯罪について扱われる部分がある。その部分では最近読んだ浅田次郎の短編集「鉄道員」に収録される「ラブ・レター」を連想した。2作品で扱われる金銭授受とその構造に相似を感じたのである。

物語の舞台の中に江戸の大川や小名木川などが登場する。

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2.喜安幸夫著/女鍼師 竜尾(二見書房、2017年)

女性鍼灸師・竜尾とその見習い(隠居でありながら元北町奉行所の同心)・右善が主人公である時代小説。天明7(1878)年の療治所の様子から物語が始まる。同時代人として松平定信も登場。佐久間町などが舞台となる。

午前は療治所に来る患者の治療で、午後は往診、といった主人公の鍼灸師としての生活の描かれ方が面白かった。

(以上、敬称略)

〈参考ページ〉

『女鍼師 竜尾』の登場人物の漢字表記は二見書房のページを参考にさせていただきました。

二見書房のページ

(上の二冊はサピエ図書館の点字データで読みました。点訳ボランティアの皆様と関係者の方々に感謝申し上げます。)

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