童門冬二著『信長・秀吉・家康の研究』などを読了

令和5年1月12日、次の二冊を読み終えた。

1.村岡花子著/腹心の友たちへ 村岡花子エッセイ集(河出書房新社、2014年)

2.童門冬二著/信長・秀吉・家康の研究 乱世を制した人づくり、組織づくり(PHP研究所、2006年)

〈感想、メモ〉

1.村岡花子著/腹心の友たちへ 村岡花子エッセイ集(河出書房新社、2014年)

『赤毛のアン』の翻訳などで知られる村岡花子のエッセイ集である。「英文法と聖書」(昭和41年)には英語を約するにあたっては聖書の知識があったほうが良いということが実例を挙げて述べられている。具体的には〈a Martha〉という表現について触れており、これはMarthaが聖書に登場する女性であり、その性質が一つの類型として読者に認識されていることが前提となっている表現だといったことが述べられており、興味深く読んだ。

また、「私の愛読の作家‐山本周五郎先生のこと」(昭和42年)という文章の中では山本周五郎についてのエピソードがいくつか紹介され、面白かった。

上記二つのようにもともとブログ執筆者の関心のあるテーを扱った文章でなくとも興味を持って読んだ。文体や著者の考え方のなせる業であろう。

巻末には村岡みどりの文章が収録される。

著者村岡花子(Muraoka Hanako,1893~1968)は山梨県の生まれ。児童文学作家であり、翻訳家。

2.童門冬二著/信長・秀吉・家康の研究 乱世を制した人づくり、組織づくり(PHP研究所、2006年)

織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の「人づくり」、「組織づくり」に関するエピソードが多数紹介され、解説される本である。コンパクトながら3人の人と組織に対する考え方・姿勢を概観できる良書だと思った。

終章は「リーダーを支えた名参謀に学ぶ」と題され、加藤清正、黒田如水、蒲生氏郷、細川忠興、豊臣秀長らのエピソードが紹介される。細川忠興が徳川秀忠から様々な質問を受けるという話が印象的であった。

著者童門冬二(Doumon Fuyuji,1927~)は東京生まれ。小説家。

(敬称略)

(上の二冊はサピエ図書館の点字データで読みました。点訳ボランティアの皆様と関係者の方々に感謝申し上げます。)

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