2023年12月1日から10日までの期間に次の六冊を聴き終えた。『売国妃シルヴィア』はAndroidのTalkBack機能で、それ以外の五冊はiOSのVoiceOver機能で聴く。
1.深田萌絵、森野ありさ、竹花顕宏、平野和之著/光と影のTSMC誘致(かや書房、2023年)
2.高木彬光著/古代天皇の秘密(角川書店、2001年)
3.宵野ゆめ著、天狼プロダクション監修/売国妃シルヴィア(早川書房、2014年)
4.松本清張著/神々の乱心 下巻(文藝春秋、2000年)
5.原武史著/松本清張の「遺言」 『昭和史発掘』『神々の乱心』を読み解く(文藝春秋、2018年)
6.勝間和代著/2週間で人生を取り戻す! 勝間式 汚部屋脱出プログラム(文藝春秋、2016年)
〈感想、メモ〉
1.深田萌絵、森野ありさ、竹花顕宏、平野和之著/光と影のTSMC誘致(かや書房、2023年)
以下、「まえがき 日の丸半導体復興のジレンマ」から、冒頭の文章を引用する。「半導体不足が始まり、かつての半導体立国は政府主導で、台湾大手半導体製造のTSMC誘致を決定した。」以上、引用終わり。この文章を読み、報道に接した時の違和感を思い出した。上の文章の中の「政府主導」という部分であるが、この語を読んで、そのような決定がどのようなプロセスで行われたのだろう、と報道に接したときに感じたことが思い出された。
以下、「目次」から、各章のタイトルを引用する。「第一章●TSMC誘致の欺瞞」、「第二章●半導体製造、日本と台湾の違い 深田萌絵」、「第三章●半導体業界の不都合な真実 森野ありさ」、「第四章●質・量ともに水を失った台湾 森野ありさ」、「第五章●汚染黙殺の台湾。そして、熊本は? 森野ありさ」、「第六章 政治と環境」。以上、引用終わり。
以下、印象的だった節。(一)第三章の中の「人工透析率世界一の台湾」。(二)第四章中の「排水中には重金属、VOC、有機フッ化化合物(PFAS)…」。この節は、ヤン・シュゼン(教授、清華大学分析環境科学研究所)による、新竹サイエンスパークの汚染水が排出される周辺地域の重金属に関する調査などについて記されている。
2.高木彬光著/古代天皇の秘密(角川書店、2001年)
神津恭介シリーズ。交通事故に遭い、入院することとなった恭介は、作家・松下研三が抱えていた疑問を解明する手助けをする運びとなる。研三は日本の古代史を小説風にまとめてもらえまいかとの依頼を受けていたが、構想が立たずに困っていたのだった。
主人公が病床で文献をもとに推理を進めていく様子が描かれる。
古代天皇のほか、邪馬台国、熊襲、隼人といったことについても登場人物たちにより語られる。
〈関連記事 熊襲に関することが物語の背景にある推理小説『中央構造線』(鶴ケ野勉著)を読んだ記録を含む記事〉
〈関連記事 邪馬台国の場所を考察する記事のある『古代史私注』(松本清張著、講談社)を読んだ記録を含む記事〉
3.宵野ゆめ著、天狼プロダクション監修/売国妃シルヴィア(早川書房、2014年)
この巻にはグイン、ケイロニア宰相ハゾス、ローデス選帝侯ロベルト、オクタヴィア、〈青ガメ亭〉の女将ロザンナ、レンティアの王女アウロラ、アウロラの主治医タニス・リンらが登場する。
4.松本清張著/神々の乱心 下巻(文藝春秋、2000年)
未完の長編推理小説の下巻。著者松本清張と編集者との執筆時の会話についても触れられる〔編集部註〕も収録される。
再読。
〈関連記事 上巻を読んだ記録を含む記事〉
5.原武史著/松本清張の「遺言」 『昭和史発掘』『神々の乱心』を読み解く(文藝春秋、2018年)
『松本清張の「遺言」 『神々の乱心を読み解く』』(2009年)と文藝春秋2010年4月号掲載の「『昭和史発掘』を再発掘する」が併せて収録されたものである。
第六講の中の「竹内巨麿「天津教」」のその1「短編「神の里事件」」・その2「長編『火の路』」を興味深く読む。
〈関連記事 『火の路 下巻』(文藝春秋)を読んだ記録を含む記事〉
6.勝間和代著/2週間で人生を取り戻す! 勝間式 汚部屋脱出プログラム(文藝春秋、2016年)
この本は繰り返し読んでいる。何度目かの読了。
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(以上、敬称略)
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