以下の6冊は、2022年の2月21日から23日までの期間に読み終えた本である。
1.嵐山光三郎著/ぼくの交遊録的読書術(新講社、2015年)
2.半藤末利子著/漱石夫人は占い好き(PHP研究所、2004年)
3.クレイグ・ライス著、小鷹信光訳/時計は三時に止まる(東京創元社、1992年)
4.米村秀司著/そのときラジオは何を伝えたか‐熊本地震とコミュニティFM(ラグーナ出版、2016年)
5.小川国夫著/イエス・キリストの生涯を読む(河出書房新社、2009年)
6.上田宗冏著/日々ごゆだんなきよう‐幸せを呼ぶ礼法入門(角川書店、2007年)
〈感想、メモ〉
1.嵐山光三郎著/ぼくの交遊録的読書術(新講社、2015年)
再読。半藤夫妻のエピソード、山口瞳論を楽しく読む。
山口瞳のパートを忘れていて、楽しみに読み始める。すると、山本周五郎の話が始まる。『青べか物語』についての話。山本周五郎も大好きな作家で、楽しみなのだが、やはりまだ内容を思い出せずに「何だったかな」と思いながらも興味を持って読み進める。やがて、山本のへそ曲がりについての話になったころ、「(以下引用)山本周五郎と似た気質の文士に山口瞳がいる(引用終わり)」と展開する。
2.半藤末利子著/漱石夫人は占い好き(PHP研究所、2004年)
タイトルにもある漱石夫人の占いにまつわるエピソードが面白かった(第一章に収録される表題作「漱石夫人は占い好き」)。『吾輩は猫である』のモデルの猫のエピソード、甫は迷惑に思っていたものの、夏目家に出入りしていた按摩師がそれが福猫であると告げる。聴いた漱石夫人は猫に対する待遇をそれまでと異なる非常に良いものとし、実際福を招いたと思われることが起きたので、この猫は死後も低調に扱われたようだ。
文体も読みやすく心地よいものであった。
3.クレイグ・ライス著、小鷹信光訳/時計は三時に止まる(東京創元社、1992年)
マローン弁護士のシリーズ。テンポの良いミステリーである。
4.米村秀司著/そのときラジオは何を伝えたか‐熊本地震とコミュニティFM(ラグーナ出版、2016年)
災害時のラジオに関する制度の解説や他県における災害時放送のケースなどが収められる。
以下、印象的だった記事二点。(一)第一章で報告されている避難所の小学校での感染症の流行。インフルエンザとノロウイルスの発生。(二)「(以下引用)青空避難所(車中泊、テント泊)を解消(引用終わり)」して、屋内避難を行うように言った河野太郎(当時防災相)を蒲島郁夫熊本県知事(当時)が批判したという記事。
5.小川国夫著/イエス・キリストの生涯を読む(河出書房新社、2009年)
とても平易な言葉でイエス・キリストが語られる本である。
6.上田宗冏著/日々ごゆだんなきよう‐幸せを呼ぶ礼法入門(角川書店、2007年)
著者は茶道上田宗箇流家元。美しい所作についての本である。再読だが、第1章の冒頭が呼吸についての話だったことは覚えていなかった。面白い本だと思う。
(以上、敬称略)
(以上の6冊はサピエ図書館の点字データで読みました。点訳ボランティアの皆様と関係者の方々に感謝申し上げます。)
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