アントン・パーヴロヴィチ・チェーホフ著『かもめ』などを読了

令和4年3月5日から7日までの期間に以下の本を読み終えた。

1.ヘンリ・ナウエン著、太田和功一訳/主の憐れみを叫び求めて ジェネシー修道院からの祈り(あめんどう、2011年)

2.ニール・スティーヴンスン著、日暮雅通訳/スノウ・クラッシュ〔新版〕〔上〕(早川書房、2020年)

3.アントン・パーヴロヴィチ・チェーホフ著、沼野充義訳/かもめ(集英社、2012年)

4.ジョゼフ・レマソライ・レクトン著、ハーマン・ヴァイオラ編、さくまゆみこ訳/ぼくはマサイ ライオンの大地で育つ(さ・え・ら書房、2006年)

〈感想、メモ〉

1.ヘンリ・ナウエン著、太田和功一訳/主の憐れみを叫び求めて ジェネシー修道院からの祈り(あめんどう、2011年)

『主の憐れみを叫び求めて ジェネシー修道院からの祈り』は著者が二度目の修道院滞在の間に書き留めた祈りの言葉がもととなっている祈祷書である。著者ヘンリ・ナウエンのプロフィールは独特だと思う。

また、本編中でのパウロ、ペテロの2人への評も面白いと思った(第五章の6月29日)。「活発な、激しい、熱情的な人物(本文中の表現)」と書いている。そして、二人とも、ナウエンが祈りの中で「あなた」と呼ぶ主を否認し、のちに従ったことも、この祈りの中で確認される。

2.ニール・スティーヴンスン著、日暮雅通訳/スノウ・クラッシュ〔新版〕〔上〕(早川書房、2020年)

近未来SF小説の上巻。kindle版をiPhoneのVoiceOver機能で聴いた。

主人公はヒロ・プロタゴニスト、フリーランス・ハッカー、剣士、ピザの〈配達人〉である。

28章での主人公ヒロとライブラリアンとの神話やシュメールの文化、言語の特性に関する会話が興味深い。

レイヴンというキャラクターが登場するのだが、外見の描写が印象的である。額に大文字で「(以下引用)〈POOR IMPULSE CONTROL〉(衝動のコントロール不能)(引用終わり)」という刺青をしている。

3.アントン・パーヴロヴィチ・チェーホフ著、沼野充義訳/かもめ(集英社、2012年)

『かもめ』は4幕から成る戯曲。訳者による解説が面白かった。

『かもめ』は、『ワーニャおじさん』、『三人姉妹』、『桜の園』とともに、チェーホフの「四大戯曲」と呼ばれるのだとのこと(「訳者解説」による)。

4.ジョゼフ・レマソライ・レクトン著、ハーマン・ヴァイオラ編、さくまゆみこ訳/ぼくはマサイ ライオンの大地で育つ(さ・え・ら書房、2006年)

『ぼくはマサイ ライオンの大地で育つ』は自伝。著者はケニア北部の生まれ、父親はサンブル人である。マサイの慣習やアフリカの動物たちの様子を知ることができ、楽しんで読んだ。

(敬称略)

(『主の憐れみを叫び求めて』、『かもめ』、『ぼくはマサイ』の三冊はサピエ図書館の点字データで読みました。点訳ボランティアの皆様と関係者の方々に感謝申し上げます。)

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